教育評論第39巻第1号
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5.考 察本研究の目的の1点目は、小学生高学年を対象に運動有能感を自己評価として調査するとともに、担任教師が予想する児童の運動有能感を他者評価として調査することで、小学校教師における児童の運動有能感に関する理解状況を明らかにすることであった。自己評価点と他者評価点の比較において、第1因子の身体的有能さの認知と第2因子の統制感では4項目の合計点で有意差が認められた(表2)。第3因子の受容感では合計点で有意差が認104図3.統制感に関する(a)自己評価点および新体力テストの結果による分布と(b)得点差の群間比較(Tukey法)図4.受容感に関する(a)自己評価点および新体力テストの結果による児童の分布と   (b)得点差の群間比較(Games-Howell法)早稲田教育評論 第 39 巻第1号HH:運動能⼒も運動有能感も⾼値である群、HL:運動能⼒は⾼値であるが、運動有能感は低値である群、LH:運動能⼒は低値であるが、運動有能感は⾼値である群、LL:運動能⼒も運動有能感も低値である群、得点差:⾃⼰評価点から他者評価点を引いて算出、*:p<0.05、**:p<0.01(HLとの⽐較)、††:p<0.01(LHとの⽐較)、‡:p<0.05、‡‡:p<0.01(LLとの⽐較)HH:運動能⼒も運動有能感も⾼値である群、HL:運動能⼒は⾼値であるが、運動有能感は低値である群、LH:運動能⼒は低値であるが、運動有能感は⾼値である群、LL:運動能⼒も運動有能感も低値である群、得点差:⾃⼰評価点から他者評価点を引いて算出、**:p<0.01(HL との⽐較)、†:p<0.05、††:p<0.01(LH との⽐較)、‡:p<0.05、‡‡:p<0.01(LLとの⽐較)

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