教育評論第38巻第1号
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* 現地調査によって明らかになった各地区の特徴を地図上に付箋で書き出し、駅前再開発に関48三島駅集合後、ジオパークガイドの案内の下、エクスカーションを行った。これは初めて三島を訪れる生徒もおり、生徒間の地域に対する共通認識を築く必要があったためである。見学したのは、楽寿園から始まり源兵衛川・三島広小路を通り、みしま未来研究所までの約1.8㎞(1時間程度)であった。生徒は、ジオガイドの説明を聞くとともに、事前学習会の講義および課題設定を意識しながらまち歩きを行った。指導としては、生徒がまち歩きをする中で気付かなかった事象について適宜指摘して気付かせることはしたが、そこで特段の説明は加えなかった。みしま未来研究所に到着後、グループごとの課題解決に向けて教師側からガイダンスを行った上で、調査内容に関するグループでの話し合いの時間を設けた。ガイダンスでは、活動の方向性を確認する意味でルーブリック(表6)を再提示した。生徒はここからグループでの探究型フィールドワークに取り組んだ。フィールドワークでは教師側は基本的に安全管理にのみ配慮し、生徒が主体的・自律的に活動する機会を確保することに注意を払った。生徒はフィールドで自分たちが考えた調査地点を回るとともに、自分たちなりに地域課題を捉え、解決策について自分たちの考えをまとめていった(図2参照)。するインタビューの結果をもとに自分たちのまちづくりの考えを提案している。図2 三島フィールドワークの調査結果(一部)

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