8そして、核となる4つの概念への理解を深めるために、5つの必須テーマ(題材)を取り扱うよう規定されている。それらは「identities(アイデンティティー)」、「experiences(経験)」、「human ingenuity(人間の独創性)」、「social organization(社会構造)」、「sharing the planet(地球の共有)」である(図4)。テーマ(題材)を扱う際、実生活・実社会で用いられるオーセンティックな英文(教材用に加工された英文ではないもの)をできる限り取り扱う事が求められている(International Baccalaureate Organization, 2018)。さらに、それぞれのテーマ(題材)を学習する際、言語特有の役割への理解を深めるために、「audience(聞き手・読み手)」、「purpose(目的)」、「meaning(意味)」、「context(文脈)」、「variation(違い)」の5つ概念を取り扱うよう求めている(International Baccalaureate Organization, 2018)。そして、それぞれの概念を取り扱う狙いは表4のとおりである(表4)。一方、Erickson(2008)が示す3種類の問いをどのような手順で設定し、どのような学習活動で取り扱うかは明示されていない。そして、核となる4つの概念と言語特有の役割への理解を深める5つの概念を、実際の授業でどのように適用させるかについての言及は見当たらない。すなわち、概念や題材(テーマ)の扱い方は教師の裁量であると解釈できる。図4.指導すべき必須の概念と必須テーマ(International Baccalaureate Organization, 2018を基に筆者作成)Guideの記述内容に着目し、「Language B」において概念型学習モデルをどのように適用するべきと考えられているかを整理する。Language Bでは、指導すべき必須の概念として図4に示す4つを核として取り扱うよう規定されている。図4では、「communication(コミュニケーション)」、「connections(つながり)」、「creativity(創造性)」、「culture(文化)」を設定していることを示している。
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