教育評論第38巻第1号
103/208

(出典: 本稿2.3に挙げた上海の各種英文・中文日刊新聞記事をもとに筆者作成)童公学男校/女校)、そして滬江大学(University of Shanghai)20が加わり、それぞれ支部が設けられて運営に携わった。同年5月には滬江大学を会場にピクニック形式の集まりも開催している21。会員数もこの頃には200名を超え、講演会やコンサート、演劇等のイベントの際には会員外の一般参加者も含め300〜400人以上の来場者で賑わうこともしばしば。ISFは「今や上海で最も重要で有名な学生組織の一つ」22となったのである。表2はISFの講演会を新聞記事をもとにまとめたものである。1926年から4年ほどの休止期間をはさみ、見事に復活した様子が看て取れよう。表2を点検すると、もう1点気づかされる。講演者の顔ぶれに、ある傾向が見出せることだ。11名のうち半数を少し超える6名(氏名に下線を加えた)がFORのメンバーなのである23。以下、ISFとFORとの関わりの深さについて検証・考察する。坂本義孝がFORの有力メンバーであったことは、これまで一般にあまり知られていないようであるが、本稿の「はじめに」で触れた。傍証として、日本FORが編集と資金面で発行を支え会合種類坂本義孝発起準備会SASHenry Hodgkin 「International Movement」第1回例会St. John’s U.顧子仁McTyeire Sch.書院+日本人倶楽部林毅陸年月日1924.6.71924.10.41925.11.11925.12.141929.12.151930.3.91930.3.30総会1930.10.19総会1931.2.28講演者・演題坂本義孝(ISFの歴史について)O. R. MagillThomas M. Tchou[朱懋澄]「Students and International Good Will」Heinrich Rocholl「German Youth Movement」973.7 主な講演会とその傾向4.ISFとFORの関わり4.1 講演者の検証4.1.1 坂本義孝表2 : ISFの講演会一覧場所書院Japanese Nightdinnerannual banquetSt. John’s U.Public School for GirlsSASSt. John’s U.Gilbert Bowles「Sino-Japanese Relationship」Edward Wilson Wallace (IPR京都会議の印象)Kirby Page 「Peace Movement Among the Youth of the World」Sherwood Eddy

元のページ  ../index.html#103

このブックを見る