が置かれている。デジタル実験室も設置されている。子ども一人に一台のダブレット端末の配置は、「電化教育館」の教育研究員であるA先生によると、今はまだ実現していないが、これからの方向性として、一人に一台のダブレット端末を配置させるよう目指している。 (2)教育プラットフォームの開発と整備安徽省は、「安徽基礎教育情報フォーラム」(中国語:安徽基础教育信息平台http://jiaoxue.ahedu.cn/)を開発した。それに基づいて、安徽省が管轄しているそれぞれの都市も独自の教育プラットフォーラムを開発した。蕪湖市は、「蕪湖知恵教育プラットフォーム」(中国語:芜湖智慧教育平台 http://whzhjy.cn/鏡湖区で行われている教員のICT活用指導力に関する研修は、理論研修と実践研修の二種類に分けられている。理論研修について、例えば、デジタル黒板の使用方法、ICTの活用方法などがある。理論研修の対象者は市内の全ての小中学校の教員であり、オンラインで行うこともあるし、対面で行うこともある。形式について、主にICT教育に関する専門家が教員に向けて講座を行う形である。その一方、実践研修は「集中研修」となり、これは夏休みと冬休みでは、一部の先生に向けてICT技術を活用しての授業づくりに関する研修である。集中研修は年に1〜2回、対象者は各学校のICT教育推進教員である。実践研修は、集中講座ではなく、研修に参加する教員はICTを活用した授業を設計し、模擬授業を行った上で、授業改善を行う形である。 (4)ICTを活用した授業づくりの現状蕪湖市の小中学校では、タブレットPCを使うことで授業の効果を向上させる実践が見られる。例えば、Q小学校の数学科では、タブレットPCを用いて確率を学ぶ実践がある。担当教員は授業の最初に、デジタル黒板でタブレットPCを利用して確率を学ぶ仕方を生徒に説明する。そして、授業中、生徒たちはタブレットPCで練習問題をやり、相互評価を行う。また、プログラミング授業においても、子どもたちはタブレットPCを使って、協働学習を行う。A先生によると、タブレットPCで授業を進める際、生徒の興味や関心が明らかに高められる。ただし、鏡湖区においては、授業中のICT機器の活用について、「必ずしも授業の中でずっと使用するわけではない」、「必要な時だけ使うことが大切だ」とA先生は指摘している。今回の調査から、鏡湖区の教育現場では、ICTは授業効果を向上させるための補助であり、生徒たちの興味や関心を引き出せるための活用が原則であることが明らかになった。 (5)ICTを活用することで地域間の教育格差を縮小させること鏡湖区では、周りの農村地域の小学校との教育格差を縮小させるために、「同城課堂」プログ188manage/login_out.action)を開発した。「蕪湖知恵教育プラットフォーム」は以下のような役割を果たしている。①先生側:授業案の作成と共有、出欠の記録、宿題のチェック、学生の学習評価の記録(一部)、授業内容の補足;②学生側:授業準備(予習)、復習、補足学習、宿題の提出;③保護者側:子どもの学習状態の把握、家庭と学校の連携。 (3)教員のICT活用指導力に関する研修
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