早稲田教育評論 第37号第1号
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4.84.22.911.93.915.467.23.014.12.320.25.428.94−3.男女別の各課外活動への参加表2 各課外活動への参加(%)全くしない年1回程度79.980.789.267.086.354.432.8い事を参加有無によりカウントしており、頻度を尋ねている高校生調査は管見の限りない。本稿でも、それらとの比較を目的として「課外活動の有無」の項目を設定した。いずれかの課外活動に参加している生徒の割合は67.2%であり、前出のベネッセ東大共同調査の割合(16.1%)29と比べ積極的に学外で活動している様子が明らかになった。翻って、6種いずれの課外活動にも不参加の群が32.8%の割合で存在した。先行研究と比較するために、各課外活動への参加有無について「全くしない」を「不参加」、「年に1回程度」「半年に1回〜月に1回程度」「2週間に1回以上」を「参加」としてカウントした場合のそれぞれの活動への参加を見てみると、「地域行事」が最も高く45.6%と約半数が参加していた。次いで「ミュージアム訪問」(33.0%)、「スポーツクラブ」(20.1%)、「ボランティア活動」(19.3%)、「表現活動」(13.7%)と続き、最も参加率が低かった項目は各種楽器や合唱団への参加を含む「音楽教室」(10.8%)であった。ただし、一般の高校生の「音楽教室」(5.2%)30に比べると、6項目中で最低の「音楽教室」の結果も十分に高い値であると言える。同様に上記の結果を一般の高校生(2−3)と比較すると、いずれの活動においても附属・系属校生の方が参加している割合が高い傾向が示された。本節では各課外活動への男女別の参加傾向について見ていく。図2は各課外活動への参加について、4−2の参加有無と同様の基準31で「参加」と回答した男女別の割合である。χ²検定の結果、ボランティアを除く全ての活動でp<.001で統計的に有意であった32。全体の傾向を見ると、本調査では「スポーツクラブ」は男子、その他の「音楽教室」「ミュージアム訪問」「表現活動」「地域行事」などの文化的な活動33については女子の方が積極的である傾向が確認された。唯一有意差が出なかった「ボランティア活動」については、男女ともほぼ同等の参加率であり、2−3の学研調査で示された一般の高校生の傾向(男子の方がボランティア活動に積極的)が、附属校の生徒においては必ずしも当てはまらない可能性が示唆された。148スポーツクラブボランティア活動音楽教室ミュージアム訪問表現活動地域行事課外活動の有無※※「課外活動の有無」については、6つの課外活動のいずれにも不参加の群と、1つ以上参加している群の割合月1回程度2週間に1回12.41.05.70.94.31.3合計(n)100.0(4,041)100.0(4,029)100.0(4,020)100.0(4,024)100.0(4,028)100.0(4,044)100.0(3,980)

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