2−2.高校生の課外活動への参加2−3.学研調査に見る高校生の各課外活動事情が顕著に見られた20。偏差値の高い学校に入学している時点である程度の学びの習慣が身についていると見なすことも可能であり、一概に偏差値と学習時間の関係について比例しているとは言えないものの、いわゆる進学校と呼ばれる高校に通う生徒の家庭学習時間がその他の高校生よりも長い傾向にあることがベネッセ調査より明らかにされた。ベネッセ東大共同調査によれば、学校段階別の習い事への参加は、学校段階が上がるにつれ参加比率が低下する結果となった。2018年次のデータを参照すると、小学校高学年での習い事への参加率が79.8%であるのに対し、中学では39.0%、高校では16.1%と習い事への参加が顕著に減少している。このことから、高校段階では大学入試のための受験勉強が第一となり、学習に直結しない課外活動への参加は学習塾通い(通塾)に比べてハードルが高い一般の高校生像が推察される。一般の高校生の各課外活動への参加傾向を把握するために学研調査を参照し、その参加傾向と男女差について見ていく。学研が全国の高校生600人を対象に行った学研調査では、先述のベネッセ東大共同調査よりも習い事の内容を細かく尋ねており、また回答者の学年や性別も明らかにされている。「学校以外で行っている習い事はありますか(複数回答可)」という質問に対する回答が下記(図1)である。選択肢の各種活動の中で最も参加の割合が高い項目が「受験のための塾・学校の補習のための塾」で27.7%、次に「通信教育」12.7%、次いで「英語塾・英会話教室」5.5%で、学習に関連する活動が上位を占める結果となった。これは、前項で示した「学習に直結しない課外活動への参144図1 高校生の男女別学年別の学校外での各種活動への参加状況(%)出典:学研教育総合研究所「2018年高校生白書Web版 高校生の日常生活・学習に関する調査」「8.習い事について」
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