早稲田教育評論 第36号第1号
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4, 5, 6, 7, 8, 9, 1014, 16, 19, 20, 2123, 27361, 2, 311, 12, 13, 15, 17, 1822, 24, 25, 26, 2829, 30, 31, 32, 33, 34, 35, 3738, 39, 40, 41, 42, 43, 44, 46, 471761.授業前後2.レクチャー3.ディスカッション4.プレゼンテーション5.課題*太字:高頻度・高難度または高頻度・低難度に分類されるもの本章では前章で提示したインタビューの分析結果や作成したオンラインEAP/EMIのタスク一覧を踏まえて研究設問ごとに考察を加えていく。RQ1:オンラインEAP/EMI授業で、学生はどのようなタスクを経験していたのか13名のインタビューデータから計124のオンラインEAP/EMI内で経験したタスクに関する言及を抜粋し、先行研究のタスク一覧(資料1)と照合しながら必要に応じて新たなタスク記述文を作成した結果、計65のタスクに分類され(1)従来の対面式EMIと共通するタスクが31該当、(2)オンラインEAPに特有のタスクが21抽出、(3)オンラインEMIに特有のタスクが13抽出という3点が明らかになった。ここではオンラインという授業形態に焦点を当て、オンラインEAPとオンラインEMIで新たに抽出されたタスクの特徴について考察を加えていく。先ずオンラインEAPのタスク(表6)であるが、EMIの前段階としての「教科書」・「授業」に関するタスクおよびタスクの細分化という2点の特徴が挙げられる。1点目に関しては、先述したように、EAPとEMIはその専門性という観点において今回のタスク記述文作成でも区別したが、多くの「教科書」や「授業」をキーワードに作成したタスク記述文は資料1のタスク一覧と大きく重なるものであり、EMIの前段階として位置づけることが可能である。また、2点目の細分化に関しては、例としてタスクHからMのプレゼンテーションについてのタスク記述文が顕著である。具体的には、EMIのタスク一覧(資料1)ではタスク28と29がプレゼンテーションのスライドを作成し発表するという一連のタスクとなっているが、今回のオンラインEAPでは発表に至るまで複数の細かなステップとして分割されており、スライド作成した後に発表用の原稿を準備し、原稿に基づいて発表という具合になっている。インタビュー内で特定できた授業ではその各ステップも別個の課題として扱っており、EMIではより高次なタスクとしてまとめられているとも解釈可能である。以上2点を踏まえると、オンラインEAPはその内容およびタスクの段階共にEMIよりも取り組みやすい形でのタスクとなっており、本学科における後年のEMIへの接続という目的(守屋・松村,2021)と照合しても、タスクの種類という観点からはその貢献への一端を担っていることが伺える。次にオンラインEMIのタスク(表7)であるが、「資料」の役割および教員からの働きかけという2点が挙げられる。1点目の「資料」の役割については、オンライン上でウェブサイトの45表8.(対面)EMIとオンラインEMIで経験したタスク比較場  面5.考 察対面・オンライン共通*対面のみ*

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