早稲田教育評論 第36号第1号
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1, 2, 3*1から47の番号は太原他(2020)に基づく果、59の抜粋が既存の31のタスクに該当した。該当するタスク番号を場面ごとにまとめたものが表5である。先行研究では対面式EMIの授業を5つの場面(授業前後、レクチャー、ディスカッション、プレゼンテーション、課題)に分割しそれに伴ってタスクを分類(太原他,2020)しているが、オンラインの授業形態上、タスクがどの場面に該当するかを明確に区分することが困難だったため、本研究では分析対象にしておらずあくまで便宜的なものである。同様に、今回はタスクの照合が主目的であるため、各タスクがどの授業から抽出されたかの詳細は割愛し、場面ごとに一括した情報として記載した。また、タスク18にEAP5、タスク37にEAP4がそれぞれ該当しているが、本来ならばEAPとEMIはその性質や目的が異なるため同列に扱うものではない。しかし、「1年次のEAPから後年のEMIへの円滑な接続を企図」(守屋・松村,2021,p. 59)する本学科の性質や両タスク記述文(タスク18:授業で使用される, 英語で書かれた資料(ハンドアウト・スライド)の内容を理解する;タスク37:学生のプレゼンテーションについて評価シート等でフィードバックを英語で書く)にEMIの特徴である「専門科目」という表現が含まれていなかったことも鑑みると、両タスクはEMIに限定されないより広範なタスクとして解釈可能である。従って、表5はEAPの抜粋とも照合した上で該当した31のタスクである。一方、タスク一覧(資料1)との照合で該当しなかった残り65の抜粋に対し、抜粋内のキーワードを基にタスク記述文をそれぞれ作成した結果、オンラインEAPでは36の抜粋から21のタスク記述文(表6)、オンラインEMIでは29の抜粋から13のタスク記述文が作成できた(表7)。オンラインEAPのタスク記述文作成に際し、先述したように、EAPとEMIの相違点は専門的な内容を扱うかどうかが挙げられる(Dearden, 2014; Hamp-Lyons, 2011)。そのため、一例として「教科書を読む」というEAPのタスクでもEMIの「専門の教科書を読む」とはタスクの性質が明らかに異なることが予想されたため、本研究ではオリジナルのタスク記述文に微修正を加えるという形で、別タスクの記述文を作成した。対面授業と異なり場面ごとにタスクを区分するのが困難だったため、各タスクの番号や順番に特定の意図は無いが、「教科書」(タスクAからF)、「授業」(タスクGからO)、「その他」(タスクPからU)という3種のキーワードで大別し、可能な限り学生が経験した順番を尊重する形でタスクを配置した。11, 12, 13, 15, 17, 1822, 24, 25, 26, 2838, 39, 40, 41, 42, 43, 44, 46, 47EMI1, EMI2, EMI4, EMI5, EMI6, EMI7, EMI8, EMI7, EMI8, EMI11EAP5, EMI1, EMI2 EMI3, EMI5, EMI7, EMI8, EMI10EMI6, EMI7EAP4, EMI5, EMI7, EMI8, EMI10EMI10173表5.タスク一覧と合致したオンライン授業で経験したタスク番号1.授業前後2.レクチャー3.ディスカッション4.プレゼンテーション29, 30, 31, 32, 33, 34, 35, 375.課題場  面タスク番号*該当授業

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