表13に示されているように、開設して間もない時期の入学者の出身学校は、荒川区の小中学校出身の生徒が多かったとみられる。表14は、荒川区教育委員会が、1960年10月1日〜1961年9月30日の間に入学手続きをとった全員を対象にした調査の結果である53。生徒38名(男子25名、女子13名)の入学・編入学状況は、区内小中学校から13名、他区の中学校から7名、他府県の中学校から7名、学籍を持たない者は11名となっている。全体において、学籍がある者は27名、空白期間がある者は11名である。いずれの表でも表れているように、昼間の中学校から夜間学級に転入学した生徒が圧倒的に多く、昼間学校に通うことが現実的に厳しかったことを物語っている。最後に、毎年度の卒業者数を記すと、1957年度は13名、1958年度は22名、1959年度は23名、1960年度は30名、1961年度は26名となっている。そのうち、進学者数は、1957年度は2名、1958年度は3名、1959年度は2名、1960年は7名、1961年は10名であった。初期には高校進学者が非常に少なく、ほとんどの卒業生は就労を継続したと思われる。年々進学者が増えていることも確認できるが、性別女子女子男子男子女子男子女子女子男子男子女子男子女子男子男子女子女子女子男子女子年齢12歳14歳13歳16歳13歳13歳14歳12歳12歳12歳15歳13歳13歳15歳16歳14歳13歳16歳19歳23歳勤務形態通勤通勤住込住込自宅住込自宅通勤住込住込通勤住込住込住込通勤通勤通勤住込通勤通勤159賃金月給4,500円月給4,500円月給1,500円月給3,000円出来高制月給1,000円無し日給150円月給1,000円年期奉公時給30円月給3,000円月給500円月給3,000円月給5,000円月給5,000円時給25円月給4,000円月給8,000円月給11,000円8)入学者の出身学校および学歴表12 生徒の労働事情(1961年度)生徒の労働事情(1961年度)職 種電線のエナメル被覆工場の女工靴の革底製作所の女工ノコギリ自立屋の徒弟鉄工所の工員時計のバンドバネの組立家具製作木工場の徒弟洋傘柄の加工所の手芸菓子店の店員塗装所の徒弟刷毛製作所の手伝幼児玩具製作所の女工鉄工所の工員女中兼子守り既成服製作所の工員アクセサリー製作所の工員靴の革底製作所の女工幼児玩具製作所の女工医療器具製作所の女工プレス工場の工員ベニヤ工場の女工
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